前回のコラムでは、剥脱性口唇炎になった状態の皮を剥がすべきか否かについて書いたが、もう少しわかりやすく、剥がすべき状態とそうでない状態を記載しておく。
剥脱性口唇炎の皮を剥がすべき状態
1.化膿しており、黄緑色の肌汁が分泌し、皮が凸凹になっている場合
2.肌汁が地味に滲出しており、皮が形成されるときに黄色く凸凹(イメージでいうと金平糖)の皮になっている場合。
3.皮の表皮が浮いて死に、そこに唾液・飲食物の残渣物・ワセリン等の薬剤が付着し、分厚く肥厚している場合
これらの状態のときには、適切な消毒等の処置をすることで、皮の性状が短期間で改善するケースをたびたび経験している。逆に剥がさずに放置していると改善の転機を得ることができず、同じような状態から離脱できない。
* この状態に似ている場合において、剥がすべきか否かについては、必ず自己判断するのではなく、専門家に意見を求めたほうが良い。自分でそうだと思い込んで、剥がして適切な処置をせず、悪化したとしても当店は責任を持てない。
剥脱性口唇炎の皮を剥がさないほうがよい状態
1.全体的に均一な皮であり、透明~半透明で端から徐々に浮き上がるような状態
2.ブロック状に肥厚し、そのブロックは均一で膨隆もしくは乾燥強度で肉に食い込み凹んでいる状態
3.剥がれた後に赤み・ヒリヒリ感・腫れ感・熱感など炎症症状が起こるような状態
4.剥がれた後に熱感や腫れ感はないものの、赤みが強く、短時間でもヒリヒリするような状態
* このような場合には、剥がすことで皮の下で行われている新陳代謝が低下したり、炎症が励起されて症状が改善しなかったり、悪化したりするので、なるべく剥がさず、浮いた部分をハサミでカットするほうが良い。
これ以外にも例外は多々あるが、経験上、大まかにはこのように分類できると考えている。