剥脱性口唇炎と廣田漢方堂薬局
2012 年に廣田漢方堂薬局へと名称変更し、漢方専門薬局として出発しはじめた時期に、初めて「剥脱性口唇炎」に悩む若い女性からの相談を受けました。それまでは恥ずかしながらこのような疾患があることを知らず、どのように治せばよいかと思案しましたが、その際には、桂枝加黄耆湯を用いて満足いく改善が見られました。そこから徐々にご相談を受けることが多くなり、同じ病名でも、実に様々なタイプがあること、そして人によってスムーズに治るケースもあれば、なかなか改善しないケースもあることを経験しました。
「この違いがいったいどこから来るのか?」
それを知るために、様々な文献を調べ、解剖学上の口唇の構造と中医学理論を融合させた中西医結合に基づく独自の考え方にたどり着きました。その理論に基づき漢方療法を行ったところ、症状が軽減する症例を数多く経験しました。
漢方にて剥脱性口唇炎を治療する場合には、解剖学上の口唇の構造と中医学理論を融合させた上で、現時点でのあなたの口唇の状態を知ることが大切です。
たとえ、どのようなタイプの口唇炎であっても、
- ① 口唇炎になった原因
- ② 発症したから現在までの治療経過、および症状の変化
- ③ 現時点での口唇炎の状態
- ④ 体質的な特徴
が重要になってきます。その上で、口唇の皮の剥がれ方・サイクル・範囲・色調・乾燥度・剥がれた後の腫れや痛みの有無・口唇の血色などの情報を分析・分類し、各タイプに応じた漢方薬を組み合わせていきます。そうすることで、ほとんどの方に効果を実感していただいております。
当店では 100 例以上の剥脱性口唇炎の症例経験があり、その経験とこれまで研究してきた内容をもとに、西洋医学では対処法のない本疾患に対する漢方療法を実践しておりますので、ぜひご相談ください。